市販の牛乳にはラクトフェリンは含まれていない
公開日: :
最終更新日:2015/08/14 ラクトフェリンの基本
健康の味方ラクトフェリン
わたし達の涙や血液、母乳などに含まれるラクトフェリンはタンパク質の一種です。1939年にスウェーデンの学者により発見されましたがラクトが乳、フェリンが鉄という意味を持ちます。ラクトフェリンは鉄を含む成分ということから名付けられていますが体にとって重要な働きを担っているのです。
ラクトフェリンの主な効果
●感染防御機能(体に侵入するウィルスや病原菌を減退させさまざま病気から体を守る)
●腸内の環境整備(善玉菌を増やし悪玉菌を減少させる)
●貧血の予防と改善(体内の鉄吸収促進)
●メタボリックの予防改善(体内の脂質異常を正常化)
●歯周病の予防と改善(歯周病菌から検出されるLPSという毒素の活性抑制)
ラクトフェリンは牛乳でも摂取できる?
ラクトフェリンは牛乳タンパク質ですから根本は乳成分ということになりますが熱と酸に大変弱い特性を持っています。ですから通常の市販されている牛乳は熱加工処理がされているためにラクトフェリンの本来の効果効能は期待できません。また非加熱処理がされていない生乳やチーズからの摂取は可能ですが、含有量はごくわずかなうえに胃酸で分解されてしまうのであまり期待はできません。ラクトフェリンを乳製品で摂取するのであれば、ラクトフェリン配合と表記されている乳製品などが発売されていますのでそういったものであれば摂取が可能です。代表的な商品に森永乳業のラクトフェリンFeなどがありますが、本来の牛乳とは違ってくることとスーパーなどではなく宅配になっています。このようなことを考えると市販の牛乳にはラクトフェリンは含まれていないということになります。
ラクトフェリンを摂取したいのならサプリメントか特定保健用食品などが賢い選択
ラクトフェリンを健康のために服用したいと考えている場合には、先ほど説明したラクトフェリン配合の乳製品もしくはサプリメントが有効です。乳製品は主に乳製品に強い食品会社からヨーグルトやドリンクとして発売されています。サプリメントに関しても多くの企業が発売していますが、気を付けなくてはならないのが腸溶タイプのサプリメントを選択することです。ラクトフェリンは胃酸で分解してしまうためにしっかり腸まで届けてくれる設計のサプリメントでないと効果がありません。パッケージ等をしっかり確認して腸溶タイプのサプリメントを選択してください。またラクトフェリンの上限摂取量等の明確な規定はありませんが、1日300mg程度が健康維持に適しているといわれていますので、含有量などの確認も忘れずにおこなうことをおすすめします。
関連記事
-
ラクトフェリンとチーズ
ヒトの母乳に含まれるラクトフェリン 哺乳動物の母乳や血液、涙液などに多く含まれ
-
ラクトフェリンと糖タンパク質
糖タンパク質とは 健康を維持するための3大栄養素といわれる糖・タンパク質・脂質
-
ラクトフェリンがダメな人
ラクトフェリンがもたらす体の健康近年ラクトフェリンが話題になっていますがラクトフェリンはもともとヒト
-
ラクトフェリンとラクトフェリシン
ラクトフェリンの開発 ラクトフェリンは1939年にスウェーデンの科学者により発
-
ラクトフェリン腸溶タイプとは
ラクトフェリンの効能最近話題のラクトフェリンは本来人間の母乳や血液、唾液などに含まれる感染防御機能の
-
ラクトフェリンと乳酸菌
ラクトフェリンと乳酸菌はどう違う?便秘や腸炎など胃腸の悩みに効果が期待できると言われるラクトフェリン
-
ラクトフェリンの摂取量のめやす
健康に必要とされるラクトフェリンとは今注目されているラクトフェリンですが、これはヒトの母乳や涙、血液
-
ラクトフェリンとトランスフェリン
健康ブームの代表選手ラクトフェリン 近年の健康ブームで耳にすることが多くなった
-
ラクトフェリンの選び方
ラクトフェリンで健康管理ラクトフェリンとはヒトやウシの母乳や涙や唾液などに含まれる乳タンパク質の一種
- PREV
- ラクトフェリンの製造工程
- NEXT
- ラクトフェリンとトランスフェリン